生成AIパスポート 第4章 情報リテラシー・AI社会原則|要点まとめ
第4章は、多くの受験者がもっとも点を落としやすい章です。範囲は「セキュリティ/個人情報/著作権/AI社会原則/AIガバナンス」と広く、覚える用語も多め。一見バラバラに見えますが、どれも「AIを安全・適切に社会で使うための知識」という1本の軸でつながっています。この軸を意識すると、ぐっと覚えやすくなります。
この章のポイント
第4章で扱う内容は、次の5つに分けられます。
- 情報セキュリティと攻撃手法:フィッシング、ランサムウェア、ソーシャルエンジニアリング、ディープフェイク
- 個人情報保護:個人情報・要配慮個人情報・匿名加工情報・個人識別符号の区別、改正個人情報保護法、GDPR
- 知的財産権:著作権・特許権・商標権・意匠権、肖像権、パブリシティ権、AI生成物の権利
- AI社会原則と倫理:人間中心、透明性、公平性、説明責任、多様性・包摂、持続可能性、人間の尊厳
- AIガバナンスと法制度:AI事業者ガイドライン、AI新法(2025年)、EU AI Act、G7広島プロセス
よく出るのは「用語の正確な定義を選ばせる」問題と、「選択肢のうちセキュリティ・倫理の観点で不適切なものを選ぶ」問題の2パターンです。
重要キーワードと解説
- フィッシング詐欺:偽メール・偽サイトでID・パスワード・カード情報を騙し取る攻撃。SMS経由はスミッシング、音声通話経由はヴィッシング、特定個人を狙うのはスピアフィッシング
- ランサムウェア:ファイルを暗号化して身代金(Ransom)を要求するマルウェア。医療・企業への被害が多発
- ソーシャルエンジニアリング:人の心理(信頼・権威・緊急性)を突く非技術的攻撃。プレテキスト(口実)やベイト(餌)攻撃も含む
- ディープフェイク/ディスインフォメーション:実在人物の偽動画・音声で偽情報を拡散する技術と、意図的に作られた偽情報の総称
- 個人情報・要配慮個人情報:要配慮個人情報には人種・信条・病歴・犯罪歴・障害などが含まれ、本人同意が原則必要。メールアドレスは通常の個人情報
- 個人識別符号:指紋・顔・声紋などの生体情報、マイナンバー・運転免許番号など、それ単体で個人を識別できる符号
- 匿名加工情報:個人を識別できないよう加工した情報。安全措置下で本人同意なしに利活用可能
- 2022年改正個人情報保護法:漏洩時の通知義務拡大、利用停止・消去請求権の要件緩和、不適正利用の禁止など、個人の権利を大幅強化
- GDPR:EUの個人データ保護規則。違反時の制裁金は全世界売上の4%か2,000万ユーロの高い方が上限
- 著作権・肖像権・パブリシティ権:日本の著作権法ではAI単独生成物に著作権は発生しない一方、人間の創意工夫があれば認められる余地。著名人の顔・声を無断で使うのは肖像権・パブリシティ権侵害になりうる
- AI社会原則(7原則):人間中心、教育・リテラシー、プライバシー、セキュリティ、公正競争、公平性・説明責任・透明性、イノベーション
- AI事業者ガイドライン:AI開発者・提供者・利用者の3主体を定義し、ガバナンス構築の3ステップ(①ビジネス・リスク分析 ②ガバナンス目標設定 ③マネジメントシステム構築)を示す
- AI新法(2025年6月公布):日本のAI研究開発推進と安全活用の基盤法
- EU AI Act(2024年採択):世界初の包括的AI規制。AIを4段階(許容できない/高/限定/最小)に分類し、高リスクAIに透明性・データ管理・人間の監督を義務化
- G7広島AIプロセス(2023年):高度AIの安全・信頼性・透明性確保の国際的行動規範
よく出る論点(チェックリスト)
- フィッシング・スミッシング・ヴィッシング・スピアフィッシングの違いを攻撃経路で区別できる
- 要配慮個人情報と通常の個人情報の例を、それぞれ3つ以上挙げられる
- 匿名加工情報・個人識別符号・限定提供データの違いを説明できる
- 日本の著作権法における「AI生成物の著作権」のスタンス(AI単独:×/人間の創意あり:○の余地)を答えられる
- AI社会原則の7原則と、それぞれが何を指すかをひとことで言える
- AI事業者ガイドラインの3主体(開発者・提供者・利用者)の責任分担を説明できる
- EU AI Act の4リスク分類と、日本のソフトロー方針との違いを述べられる
- ハルシネーション対策(ファクトチェック、RAG、出典明示、専門家レビュー)を4つ以上挙げられる
- 生成AIを業務で使う際に組織が整備すべきガイドライン項目(入力データ制限、機密情報管理、ツール限定、教育、監査)
確認問題で実力チェック
第4章は、用語を正確に区別できるかどうかで点数が分かれます。本サイトの「分野別学習」で第4章の70問を最低2周して、「フィッシングとスミッシングを混同しない」「要配慮個人情報の項目を即答できる」ところまで仕上げておきましょう。
「分野別学習」から第4章を選ぶと、この章の問題だけを集中して解けます。